トラックスケールはダイトクの主力商品のひとつで、大阪では7〜8割近いシェアを誇り、近畿圏でもトップクラスのシェアを占めています。

このトラックスケールは立地やコスト、運用方法などにより形状や大きさをカスタマイズすることは可能ですが、あくまで「荷物を積んだ状態」と「荷物を降ろした状態」を計量するというシンプルな用途に特化した機械です。

そのためトラックスケールだけで導入先企業の業務全てをカバーできるわけではありません。したがってさらに業務を効率化するためには、目的に応じたオプションの導入が必要になります。

ここではトラックスケールの8種類のオプションを紹介します。

INDEX
  1. IC・パンチカードリーダー
  2. 計量システム
  3. 大型外部表示器
  4. 放射線検知器
  5. 信号灯・バーゲート
  6. 監視カメラシステム
  7. デジタル管理システム
  8. 各種音声パトライト・ベル・マイク
  9. UPS(無停電電源装置)
  10. まとめ

IC・パンチカードリーダー

情報入力の手間と人件費を節約するIC・パンチカードリーダー

標準設備で荷物やトラックの情報を管理するためには、事務員を1人以上配置して、計量の都度指示計に情報を入力する必要があります。これでは手間も時間もかかりますし、ミスをする可能性も高くなります。より大きな視点で考えれば、そのぶんの人件費もかかります。これらの問題を一気に解決するのがICカードリーダー、パンチカードリーダーです。

IC・パンチカードリーダーで使用するパンチカード

あらかじめICカードやパンチカードに、車番や「廃バッテリー」や「○号砕石」といった取扱銘柄の番号などを登録しておき、トラックの運転手に配布しておきます。あとはICカードならカードリーダーにカードをかざすだけ、パンチカードなら差し込むだけ。これで計量に関する情報を全て記録できるようになるのです。

計量の都度事務員が車番を確認して入力する必要がなくなるため、そのための手間と時間、そしてミスの可能性もほぼゼロになります。これまでその仕事をしていた人には別の仕事をしてもらえるため、人件費の有効活用にもつながります。

非常に便利に思えるカードリーダーですが、導入によって問題が生じる場合もあります。カードリーダーを導入すると計量は運転手任せの作業になりますが、運転手だけに任せているとトラックが正しくトラックスケールに乗れていなかったり、カードに間違いがあった場合などの確認が難しくなってしまいます。

また計量が終わるとカードリーダーから伝票が出力されますが、運転手によっては伝票が出るまで待ちきれずに途中で引っ張ったり、関係のないボタンを押したりしてトラブルを起こすこともあります。あるいは人のいない夜間に伝票用紙が切れてしまうと、計量ができなくなるという問題もあります。

なお、こうした問題への対応は、適宜ダイトクからアドバイスさせていただいたり、別途オプションを提案させていただいたりしています。

計量システム

指示計やカードリーダーなどの周辺機器と連動するダイトクの計量システム

標準設備の指示計でも、「どこの会社向けにどういう材料を何トン出した」というような情報の集計は可能です。しかしそれ以上になると、オプションで計量システムを導入する必要があります。

ダイトクの計量システムを使えば、指示計やカードリーダーなどの周辺機器と連動して、よりシンプルな操作で窓口業務をこなせるほか、納品書や請求書などの書類作成を重量に紐づけて一気に処理することも可能です。今までのようにあちこちからデータや書類を集めてきて、手作業で突き合わせる必要がなくなるのです。またネットワークを通じて離れた拠点の計量データを集計し、製品の出荷や受け入れ状況をリアルタイムで、かつ一元的に管理することもできます。

またカスタマイズの幅が広いのも特長で、予算やニーズに応じて必要な機能だけを取捨選択できるので、必要最低限のコストに抑えられます。

大型外部表示器

信頼を獲得する大型外部表示器

トラックスケールの標準設備では、運転手が自分のトラックと荷物の重量を把握できません。なぜなら事務所内の指示計にしか重量が表示されないからです。

このような状態では、運転手が「重量が軽く(もしくは重く)ごまかされていたら……」と不安を抱く可能性が生まれてしまいます。例えばスクラップ事業者に鉄くずを持ち込んだ場合、軽くごまかされれば運転手側の損になります。もしくはリサイクル事業者に家電などを持ち込んだ場合、重くごまかされれば運転手側の損です。

トラックスケールが使用される場所や場面にもよりますが、「重量が表示されない」ということは得てして運転手側に不安を抱かせてしまいがちなのです。計量に不安がある事業者をすすんで使う理由はありませんから、この不安は顧客離れにもつながりかねません。

大型外部表示器は「自分のところは計量でごまかしをしたりしませんよ!」とアピールし、こうした不安を払拭するためのオプションです。顧客である運転手に安心して利用してもらうためにも、ぜひとも導入しておきたいオプションのひとつです。

放射線検知器

高感度で放射線を検出するダイトクの放射線検知器

ダイトクが提案している放射線検知器は、トラックスケールの左右に設置して荷物に放射性物質が混じっていないかを検知するためのオプションです。

他社製品よりも高感度で放射線を検出する構造を採用しているため、対象になる車両を検知器の間で停止させることなく放射線を検知できるようになっています。また全ての部品が国内生産品のため、迅速にメンテナンスに対応できるという点も強みです。

放射線検知器は会社にとってのリスクを抑えるという意味で大きなメリットがあります。第一にヤード内への放射性物質の持ち込みを防ぎ、従業員を危険から守ることができます。第二に万が一ヤード内に入り込んだとしても、出荷時にも放射線検知器を通すことで、他社へ納入して迷惑をかけたり自社の信頼を損なったりしなくて済みます。

近年韓国や中国では放射性物質の管理が厳しくなっていて、積荷から少しでも放射線物質が見つかると輸出船ごと返品されてしまいます。こうした輸出時のシップバックを防げるという点が、第三のメリットです。

第四に放射線検知器は近隣住民へのアピールにもなります。会社の立地によっては、近隣住民が産業廃棄物やスクラップからの放射能汚染に不安を抱く場合がありますが、そこで「ちゃんと放射線検知器を使用しています」とアピールできれば、近隣住民に納得してもらえるというわけです。

2011年の東日本大震災以前はさほど需要がありませんでしたが、震災以降はスクラップ事業者を中心にたくさんの発注が入っています。

製品仕様
安心・安全の国内製造 1年間のデータを保持
検知能力に応じて検知面積を選択 シーベルト、CPSの簡単切替
安心の日本語表記 自己開発製品でカスタマイズ可能
音声ガイダンスでサポート 簡単にプリントアウト可能
迅速なメンテナンス対応 豊富なオプション機器
オプション
プリンター:必要な情報を印刷 UPS:停電の際に電源をバックアップ
表示灯:情報伝達に最適  

信号灯・バーゲート

急ブレーキや急発進を抑止する信号灯・バーゲート

トラックスケールを設置するヤード内では、複数のトラックが行き来することも少なくありません。そんな場所で何も対策を講じなければ、接触事故や衝突事故が起きるのも時間の問題です。交通整理のための人員を配置するという方法もありますが、そうなるとやはり人件費の問題が浮かび上がります。信号灯とバーゲートは、こうした問題を解決するためのオプションです。

またトラックスケールは構造上急ブレーキや急発進、トラックスケール上での急なハンドルなどを繰り返すと、故障しやすい機械です。信号灯とバーゲートの活用は、このような使い方を事前に防止し、トラックスケールをより長持ちさせることにもつながります。

監視カメラシステム

トラックの様子を確認する監視カメラシステム

監視カメラシステムは、トラックスケールのオプションとして導入することで、より正確な計量を実現するためのものです。例えば埋込型のトラックスケールの場合、トラックスケールと地面の間に段差がないため、トラックがトラックスケールに乗り切っていないまま計量してしまうケースが起こり得るからです。これに気づかないまま計量してしまうと、双方にとって損や得が発生してしまいます。

これを防止するためにカメラで監視し、スピーカーなどから「もう少し進んでください」「もう少し下がってください」などと指示を出せるようにするのが、この監視カメラシステムというオプションの役割なのです。この他にもカメラ越しに車番を確認したり、トラックスケールの上部に設置して積荷を確認するためにも活用できます。

デジタル管理システム

デジタル管理システム

デジタル管理システムとは、トラックスケールで計量したデータを総合的にコンピューターで管理するシステムです。

デジタル管理システム上で管理できる情報として、入場車両のナンバー確認や、資材・駐車場等の監視、夜間の防犯対策などに最適な可動式・固定式カメラとデジタルレコーダーも取り扱っております。
入場車両のナンバー確認には可動式、監視や防犯目的には固定式など、自由自在な組み合わせで、事務所での一括管理が可能です。

各種音声パトライト・ベル・マイク

業務を円滑に進める各種音声パトライト・ベル・マイク

各種音声パトライトは前進や停止、トラックスケールへの乗り降りなど任意の音声を登録して、よりスムーズに業務を処理するためのオプションです。

ただ圧倒的に発注が多いのはベルの方です。要員としてはコスト面の差も大きいという点に加え、業界全体として「ベルが鳴ったらトラックスケールに乗る」「もう一度ベルが鳴ったらトラックスケールから降りる」というルールが浸透している点が挙げられます。

ただしトラックスケールへの乗り降り以上に複雑な指示を出したい場合は、各種音声パトライトやマイクシステムの導入が必要になるでしょう。

UPS(無停電電源装置)

UPSは雷などが原因で停電が起きてしまった際に、電力を供給するための装置です。ダイトクでは消費電力が合計250Wの場合に、數十分から数時間に渡って電力を供給できるUPSを提供しています。

UPSがあれば停電時にも計量が可能なほか、UPSからの電力の供給が停止するまでの間に計量データなどを保存し、コンピュータを安全にシャットダウンすることもできます。万が一のために備えておきたいオプションのひとつと言えるでしょう。

まとめ

トラックスケールは、オプションの導入によってさらに使いやすくなったり、より広い用途に利用できるようになったり、万が一の事故や災害にも対応できるようになります。トラックスケール導入の際には、ぜひオプションの導入も検討してみてはいかがでしょうか。

ダイトクでは導入先企業のニーズに合った、無駄のない提案を心がけています。ぜひお気軽にご相談ください!