旅行や出張で飛行機に乗るとなると、チェックインカウンターで荷物の重さを計って預けたり、手荷物検査場で所持品をベルトコンベアーに載せたりした経験があるはずです。実は空港内のこうした設備にもダイトクの製品が数多く使われています。

大きく空港用スケールと呼ばれるそれらの製品は、離島などを含む日本中の空港で活躍しています。ここではどうして飛行機が安全に運行するために正確な計量が大切なのかを解説するとともに、空の安全を守るダイトクの空港用スケールを紹介します。

INDEX
  1. 正確な計量は安全なフライトの一翼を担っている
  2. 見た目も精度も妥協なしカウンタースケール
  3. 動いていても精密に計量できるコンベアスケール
  4. 日本でたった3社しか作っていないカーゴスケール
  5. 持ち上げるだけでそのまま計量フォークリフトスケール
  6. 空の安全を守るダイトクの技術

正確な計量は安全なフライトの一翼を担っている

重すぎる飛行機は安全にフライトできない

飛行機には機種ごとに最大離陸重量が決められています。これは飛行機の機種ごとに定められている、その飛行機が離陸時に許可されている重量の最大値を言います。飛行機のメーカーは飛行機がこの重量になったときに離陸・上昇性能、安定性、操縦性、機体強度などについて、求められるレベルをクリアしていることを証明しなければなりません。

例えばアメリカのボーイング社が開発した超大型旅客機のハイテクモデル「747-400」は、国内線用で約272トンが最大離陸重量とされています。

離陸時の重量には飛行機の自重の他に、乗務員やサービス品、燃料や乗客のほか、乗客の手荷物や貨物室内の貨物も加算されます。そのため正確に貨物の計量ができていなければ、実際の離陸時の重量と計算上の重量がズレてしまい、本来証明されているはずの離陸・上昇性能、安定性、操縦性、機体強度などを損ねてしまう可能性があるのです。最悪の場合離陸できず、離陸できたとしても高く上昇できなかったり、乱気流などに飲み込まれてしまうと壊れてしまったりする可能性があります。

貨物をどのように積み込むかも非常に重要

航空機に荷物を搬入。

もちろん全ての飛行機が最大離陸重量ギリギリで離陸するわけではないので、多少の誤差程度なら問題ないように思うかもしれません。しかし飛行機が安全にフライトするためには貨物をどれだけ積み込むかだけでなく、どのように積み込むかも非常に重要になるため、やはり正確な計量が必要になります。

というのも、貨物の積みかた次第では本来積み込めるはずの重量の半分でも安全にフライトできなくなる可能性があるからです。片腕だけに荷物を持って歩く状況を想像してみてください。まっすぐ歩くためには一生懸命バランスをとる必要がありますし、仮に横から誰かに押されたりすれば、あっという間にバランスを崩してしまうはずです。飛行機も、同じように適切な積みかたでバランスをとらなければ、空中で大きくバランスを崩してしまうのです。

例えば、貨物を専門に扱う日本郵船グループの空運部門「日本貨物航空」は、こうした問題を防ぐために、貨物室を数十の区画に分け、それぞれの区画に最大積載量を設定し、その設定に基づいて重量のバランスをとっています。同じように旅客機でも貨物の積みかたでバランスをとっています。

正確に計量できないと安全なフライトはできない

「バラスト」と呼ばれる鉛の重りを使って重量のバランスを調整する方法もありますし、近年の飛行機の中にはコンピューターがフライト中のバランスを微調整する機能が搭載されている機種もあります。しかしやはり基本は、貨物の重量のバランスを考慮した適切な積み込みなのです。

どこにどれだけの重量の貨物があるかを調整するためには、貨物それぞれの重量を正確に計量できていなければなりません。したがって正確な計量は安全なフライトの一翼を担っていると言うことができるのです。

この正確な計量を実現しているのが、空港のそこかしこで使われている空港用スケールです。ダイトクでは合計4種類の空港用スケールを自社で製作しており、日本中の空港に納品しています。以下ではこれらの製品を紹介していきましょう。

見た目も精度も妥協なしカウンタースケール

カウンタースケール

空港のカウンターで使われているのが、カウンタースケールです。現在の全国シェアは7割程度となっています。国内線・国際線などのチェックインの際に預ける荷物は、このカウンタースケールで計量され、無料手荷物許容量を超える超過手荷物重量は超過料を払うことになります。

カウンタースケールは直接旅客の目に触れる製品のため、ダイトクでは本体を薄くしているほか、ステンレス製のカバーを採用して、美しい外観を実現しています。しかし実は薄いステンレスを使って高い強度と美しい外観を両立するのは技術的に難しいとされています。ダイトクでは長年のノウハウがふんだんに生かし、この2つの要素の両立に成功しました。

またカウンタースケールの計量結果をもとに運賃を加算するためには、取引・証明への使用が国から許可された、精度の高いはかりを使う必要があります。ダイトクのカウンタースケールは、この精度面でのスペックもクリアしています。

動いていても精密に計量できるコンベアスケール

コンベアスケール

手荷物検査場などに設置されていることが多い空港用スケールがコンベアスケールです。はかりの上にベルトコンベアが備わっているというものですが、はかりの上を荷物が移動するとどうしても荷物振動してしまい、正確な計量ができなくなります。

これを以前ははかりの上を移動する間の一番重い重量を計量する「ピーク検出」という方法を採用して、重量を軽く見積もらないようにしていました。しかし現在は荷物の振動を解析して、その振動を取り除いた際の重量を計量する技術が登場し、より正確に計量できるようになっています。

日本でたった3社しか作っていないカーゴスケール

カーゴスケール

日本ではダイトクを含めた、たった3社しか作っていない空港用スケールがカーゴスケールです。飛行機に積み込む前に貨物を計量し、貨物のバランスが均等になるようにするための要となるはかりです。そのため精度も高いレベルで求められます。

空港内の地面に基礎を作り、地中にカーゴスケールを埋め込む形で設置しますが、近年は新しい空港が作られることも減ったため、基本的にはすでに作られている基礎に応じてオーダーメイドで製作します。ユーザー様が二連式のカーゴスケールを要望された場合などでも、要望通りの製作が可能です。

持ち上げるだけでそのまま計量フォークリフトスケール

フォークリフトスケール

大手航空会社様と共同開発した空港用スケールがフォークリフトスケールです。フォークリフトでパレットを持ち上げるだけで高精度の計量ができるというもので、取引や証明への使用も可能です。計量の都度、フォークリフトから別のはかりに載せて計量する必要がなくなるため、作業効率の改善に役立てられています。

計量する装置自体は、爪とバックレストの間に設置されているのですが(写真の黒い部分)、フォークリフトでパレットを持ち上げるとなると、どうしても重さが真下ではなく斜めにかかってしまいます。このままでは正確な計量ができません。ダイトクの技術者はこの問題を解決するために試行錯誤を繰り返し、最終的には取引・証明に使えるほどの高い精度を実現しました。

フォークリフトスケールは現在、一部の空港のほか倉庫系の業界でも活躍しています。

空の安全を守るダイトクの技術

飛行機の安全なフライトのためには正確な計量が必要不可欠です。ダイトクは日本中の空港にそのための技術を提供し、空の安全性向上の一翼を担っているのです。

解体現場や工事現場など、計量が安全に直結する場面は空だけでなく地上にもありますが、空港用スケールに使われている技術は、トラックスケールなどの他のダイトク製品にも活用されています。安心や安全を重視してトラックスケールなどのはかりを選ぶのであれば、ぜひとも確かな技術を持つダイトクに一度ご相談ください。