ダイトクマガジンではこれまで、トラックスケールや台ばかり、空港用スケールなどのはかりについて紹介してきました。しかしダイトクで取り扱っているのは、こうした大きなはかりだけではありません。コストパフォーマンスや利便性の点でユーザー様のニーズにお応えできる、小さなはかりも取り扱っています。

ダイトクでは多様なお客様のニーズに応えるべく多数のはかりメーカーとの取引がありますが、今回はダイトクがユーザー様のニーズに応じてよく提案させていただいている、比較的サイズやひょう量(最大計量)の小さなはかりをまとめて6種類紹介します。

INDEX
  1. ポータブルスケールPB-150H
  2. 小型ばかり
  3. カウンティングスケール(個数計)
  4. 精密天秤
  5. 吊ばかり
  6. 規格台秤(機械式台はかり)
  7. まとめ

ポータブルスケールPB-150H

小型スケール

PB-150Hは充電バッテリーを含む全体の重量が6.5kgという軽量設計にもかかわらず、ひょう量150kgまでの重量物を検定品として計量できるという機動力の高いはかりです。そのため工場内の別々の場所で計量が必要なケースや、車などに積み込んで移動先で計量するケースなどで活躍します。

また指示計部分が着脱可能な仕様になっているため、計量台の大きさ(355×445mm)よりも大きいダンボールなどを載せても、そのまま計量値を確認することができます。

宅配事業や運送事業を展開するユーザー様の場合、中身はさほど重くなくともダンボールのサイズがかなり大きいという荷物も少なくありません。PB-150Hであればそのような時でも柔軟な対応が可能です。

そのほか、充電式バッテリー以外にもACアダプターと乾電池でも使用できるため、状況に応じて電源を変えることもできます。

小型ばかり

小型スケール

ダイトクでは自社製品の台ばかりとして、ひょう量310kg〜30tの台ばかりを用意しています。しかし工場の生産ラインなどで使用する比較的小さくて軽い部品や資材を計量する際は、300kgを超えるひょう量が必要ないというケースもあります。

そのような際に役に立つのがひょう量3kg〜220kgの小型ばかりです。このクラスのはかりは生産工場のほか、病院や学校の体重計としても活躍しています。

中でもダイトクが取り扱っているA&D社のSWシリーズは、防塵・防水等級 IP69K / IP68を備えているため、全体に水をかけての洗浄が可能です。高温高圧洗浄にも耐える構造も備えているので、頑固で落ちにくい汚れなどもしっかり洗浄できます。

またタッチセンサーのスイッチや高輝度LED、表示部の角度調整機構など、使う側の立場に立った設計も魅力の一つです。

カウンティングスケール(個数計)

カウンティングスケール

カウンティングスケールはボルトやネジ、紙といった生産ラインなどで使用する、1つ1つの重量が決まっている重量物の個数を計量するためのはかりです。ダイトクで取り扱いがあるのはひょう量は500g〜60kgまでのカウンティングスケールで、全て持ち運びのできる重さとサイズになっています。

ダイトクで取り扱っているカウンティングスケールのうち、A&D社のHC-iシリーズは表示部と本体が70cmのケーブルでつながっているため、ポータブルスケールと同様に表示部が隠れてしまうような大きさの重量物でも、重量物を載せたまま計量値を確認することができます。

また同シリーズはID別に単位質量や風袋値などの登録もできるので、ダンボールなどの容れ物ごと計量台に載せ、表示部を取り外して個数を計量するという使い方も可能です。

精密天秤

精密天秤

精密天秤はひょう量が小さい分、非常に小さな重量も正確に計量できるはかりです。主に研究室や実験室など、少しの重量の違いが大きな意味を持つ現場で活躍しています。

ダイトクで取り扱っているA&D社のBM シリーズは校正用分銅を内蔵しているタイプの精密天秤で、これをはかりの内部で載せ降ろしできる仕組みになっています。これにより非常に高い精度での計量を実現しています。

また静電気は微妙な重量の変化を及ぼすため、研究室や実験室レベルの計量では静電気を取り除いたうえで計量する必要があります。そのため同シリーズでは静電気を除電する機能を標準装備しています。

さらに除電の過程で微細な風が発生して粉などを飛ばしてしまわないように、直流電源方式を採用。加えて風防には導電ガラスを採用し、帯電を防止しています。

吊ばかり

吊ばかり

吊ばかりはクレーンスケールやホイストスケールとも呼ばれます。フック部分に荷物を吊り下げることで計量を行うことができるため、計量台からはみ出るような長尺物や計量から転がり落ちるような異形物でも計量できるほか、フレコンバックなどの袋や容器に入れたまま計量することができます。

生産工場で設計重量と製品重量の比較のために使われたり、スクラップ工場でのスクラップをフレコンバックやドラム缶ごとの計量するために使われたり、そのほか養殖場からの養殖魚の出荷時にタモ網ごと計量する場合などにも活躍しています。

ダイトクではひょう量や防水性能などのニーズに応じて、4機種の吊ばかりを用意しています。最近はインターネットなどで安価な海外製品も出回っておりますが、日本の規格に適応しておりませんし、計量中にフックが破損して危うく人身事故に繋がりそうになったケースもあります。

そのため我々がご提案する安心安全正確なはかりをご使用いただくことをおすすめします。

規格台秤(機械式台はかり)

規格台秤

ここまで紹介してきたはかりは全て電子的に計量するはかりでしたが、規格台秤は電気を使用しない機械式の台はかりです。

このはかりは計量台に重量物を載せ、それと増し重りを釣り合わせることで計量します。そのため操作をする人の技術や経験によって多少の誤差が生じることや、デジタル表示のように客観的な数字として複数人が同時に重量を確認できないこと、操作が難しいことなどの点でデメリットがあります。

ただし電気を使わないので、化学工場などの火気を嫌う現場ではリーズナブルな防爆はかりとして利用できるほか、衝撃などにも強いため多少雑に扱っても壊れにくいというメリットもあります。

はかりとしての寿命も長く、丁寧に使ってメンテナンスも行なっていれば、数十年の使用にも耐えます。使いようによっては非常にコストパフォーマンスに優れたはかりと言えるでしょう。

残念ながら販売台数の減少に伴い製造事業者や調整ができる職人が減少しておりますが、ダイトクでは解体・清掃・再塗装によるオーバーホール検定も受け付けております。ただし、お客様自身で塗装などを行い製造者や製造年、器物番号等のはかりに必要な情報が塗りつぶされてしまったり、溶接等での補修・改造などを行ったりした場合、検定受検は難しくなりますのでご注意ください。

まとめ

正確な計量を実現するためには、はかり自体の性能も重要ですが、その後の点検やメンテナンスも負けず劣らず重要です。なぜならどんなに高性能なはかりでも、使っていればいずれ必ず精度が落ちてくるからです。はかりの精度を維持するためには、正しい知識と技術、経験を持った人間が点検やメンテナンスをする必要があるのです。

ダイトクでは柔軟かつ迅速なアフターフォロー体制を確立しており、ユーザー様の「困った」にいち早く対応することができます。ダイトクで取り扱いのあるはかりであれば、なおさらスピーディーな対応が可能です。そのため、トラックスケールなどの大きなはかりだけでなく、今回紹介したような比較的小さなはかりについても、ぜひともダイトクまでご用命いただければ幸いです。

各はかりの機種などについては、ご相談いただければ最適な機種をご提案させていただけます!