作業員が重さを計りたいものを計量台に載せたり、計量台から下ろしたり、投入スイッチのオンオフ作業をしたりすることもなく、自動的に計量作業を行うことができるはかり、それが自動はかりです。現場によってはそれまで人力で行なっていた作業を機械化できるため、作業効率を飛躍的に改善することが可能です。
ここではダイトクで取り扱いがある充填機・ホッパースケール・ウェイトチェッカの仕組みや活躍している現場、製品を紹介するとともに、自動はかりを選ぶ際のポイントについても解説します。
充填機
充填機は液体や粉体、粉末など様々な性状のものを瓶や缶、袋などの容器に小分けして充填するための機械です。この機械は容器に充填された内容物を計量し、定められた重量に達したところで充填を停止するという流れで作業を行います。
ダイトクの充填機が活躍しているのは可燃性の液体を取り扱うような化学工場や、酢酸などの危険物などを小分けにして保管している倉庫業の現場など。そのためダイトクで提供している充填機は、全て防爆仕様に対応しています。
製品名 | ひょう量 | 目量 | その他の特徴 |
---|---|---|---|
ドラム缶半自動充填機 | 300kg | 0.1kg | ・防爆 ・2段階投入式 ・豊富なオプションをご用意 ・充填ノズルの変更により、ドラム缶以外の容器にも対応可能 |
18L缶半自動充填機 | 30kg | 0.01kg | ・防爆 ・2段階投入式 ・豊富なオプションをご用意 ・ペール缶など他の容器にも対応可能 |
18L缶全自動充填機 | 30kg | 0.01kg | ・充填口の検出から搬出までが全自動 ・非防爆、防爆に対応可能 ・複数の充填液の投入にも対応可能 ・そのほかのカスタマイズにも対応可能 |
各製品の詳細については、ダイトクの製品紹介ページをご覧ください。
ホッパースケール
ホッパースケールは、穀類や肥料、飼料、石炭のほか生コンクリートの調合などにも利用されている自動はかりです。ホッパーとは漏斗(ろうと)のことで、ホッパーの形状をしたタンクを使っている自動はかりのため、ホッパースケールと呼ばれています。
もともとホッパースケールは、てこの一端にホッパーを吊るし、もう一方に一定重量の分銅を吊るして使うものでした。このホッパースケールの上に設置したバンカーと呼ばれる箱から内容物をホッパーに投入すると、ホッパーが重くなっていき、やがて吊るしておいた分銅の重さと釣り合います。
このときに電気的もしくは機械的な信号を使ってバンカーの投入口を閉じ、ホッパーの底の投入口が開くようになっており、そこから缶や袋などの容器に内容物が投入されます。
ホッパー内が空になってホッパーと分銅の釣り合いが崩れると、ホッパーの投入口が閉じ、バンカーの投入口が開きます。こうして同じ動作が繰り返されることで、ホッパースケールによる袋詰め作業等が行われるのです。
一方ダイトクの提供するホッパースケールは、タンク自体にロードセルを設置しています。このロードセルが一定の重量を感知することで、バンカーおよびホッパーの投入口の開閉を行い、一定量の投入・排出を行えるようになっているのです。
活躍している現場は様々で、穀物、肥料、食料品、薬品、化学製品、建材、金属粉等の様々な製品の袋詰めや配合、積込に使用されています。そのためダイトクではユーザー様のニーズに応じたホッパースケールを製作できるよう、様々なカスタマイズに対応しています。
ウェイトチェッカー
ウェイトチェッカーとはコンベア上を移動する製品を計量し、その数値を元に適合品と不適合品の判別を行うための自動はかりです。適合品と不適合品の判別を人の目で行なっている現場に導入すれば、品質管理の質を飛躍的に向上させることが可能です。
活躍している現場は、鮮魚や精肉、加工食品などの食品工場、クラフト袋や段ボール箱等の製造工場など。ダイトクではユーザー様のニーズに応じて以下の2つの機種を用意しています。
製品型番 | 特徴 | 選別精度 | その他の機能 |
---|---|---|---|
AD-4942A | コストパフォーマンスが高い | ±10〜20g (ひょう量で変動) |
・自動停止機能 ・計量チェックモード |
AD-4961 | クラス最高の選別精度 | ±0.08〜1.0g (ひょう量で変動) |
・タッチパネルカラー液晶採用 ・全体が水洗い可能 |
各製品の詳細については、ダイトクの製品紹介ページをご覧ください。
自動はかり選びはアフターフォローが大事
ここまで見てきたように、自動はかりは生産現場に直結している場合が多いはかりです。
例えば充填機のパッキンが劣化して液漏れが起きたり、ホッパースケールやウェイトチェッカの精度が狂って正しい計量ができなくなったりすれば、生産ラインを停止せざるを得ません。そうなれば取引先への納期は遅れるうえ、企業としての信用にも関わってきます。
そのため自動はかりを選ぶ際は、自動はかりそのものの性能も大切ですが、それよりも何かトラブルがあった時にどれだけ早くアフターフォローに動いてくれるかという点のほうが大事になります。
なぜなら、どんなにはかりが高性能でも、トラブル時のアフターフォローが遅くて企業としての信用が低下してしまうようであれば意味がないからです。そのため、リスク管理の観点も含めて自動はかりを選ぶのであれば、アフターフォローの質についても吟味するようにしましょう。
なお、ダイトクではこうしたユーザー様の事情を踏まえたうえで、故障箇所の修理や代替品の提供など、ユーザー様が一刻も早く営業を再開できるための最善の選択肢を提案させていただいております。自動はかり導入を検討の際は、ご一考いただければ幸いです。
まとめ
自動はかりを導入すれば、化学工場や製品工場での機械化が進むため、作業効率の改善はもちろん、現場によっては人件費の削減などにもつながります。
しかし自動はかりは製造工程に密接に関わるはかりになるため、性能や価格だけで選んでしまうと、いざトラブルが起きた時に大きな問題に発展しかねません。そのため、自動はかりを導入する際は、発注先のアフターフォローの質にも注意する必要があります。