2019年は6月7日に関東甲信、東海、北陸、東北南部の各地方で梅雨入り宣言がされ、その後西日本も徐々に梅雨入りをする地域が多くなってきました。ご自宅で梅雨時の湿気対策をしている方も多いのではないでしょうか。

実はユーザー様にご利用いただいている、ダイトクのトラックスケールにも梅雨対策が必要です。なぜなら梅雨時からトラックスケールにとって大敵となる大雨が多くなっていくからです。

ここでは梅雨シーズンにトラックスケールが抱えるリスクを説明するとともに、どのような対策が必要かを解説します。

INDEX
  1. 2018年の台風7号による記録的豪雨
  2. 埋込式トラックスケールは大雨に弱い
  3. まとめ

2018年の台風7号による記録的豪雨

大雨の中を走るトラック

梅雨時の記憶として新しいのは、昨年の6月末から7月上旬にかけて西日本を中心に全国的に大きな被害を出した台風7号による記録的豪雨でしょう。四国や東海では7月の月降水量平年値の2〜4倍を記録する大雨に見舞われた地域もあり、多くの地域で観測史上第1位の降水量を記録しました。

その結果としてあちこちで河川の氾濫、浸水害、土砂災害が発生。最終的に死者224名、行方不明者8名、負傷者459名、住家全壊6,758棟、半壊10,878棟、一部破損3,917棟、床上浸水8,567棟、床下浸水21,913棟など甚大な爪痕を残しました(2018年11月6日現在)。

実際大阪府でも観測史上1位の降水量を更新した地域があり、その影響を受けて各所でトラックスケールのトラブルや故障が相次ぎました。

もちろんユーザー様のトラックスケールに何か問題が起きれば、ダイトクでは極力迅速に対応する体制を整えています。しかしトラブルや故障があったとなればコストもかかりますし、その間営業をストップしなければなりません。対応が必要なユーザー様が多ければ、お待ちいただく可能性もないわけではありません。

だからこそ、梅雨に向けての対策をあらかじめとっておいていただくに越したことはないのです。

埋込式トラックスケールは大雨に弱い

埋込型トラックスケール

梅雨時に注意が必要なのは大雨です。もちろんロードセルや和算箱などの電子部品には、高水準の防水防塵性能を持つものを採用していますが、それでも長時間完全に水に浸かってしまえば浸水する可能性も高くなります。とりわけ地下に計量台やロードセルなどを埋め込むタイプのトラックスケールは内部に雨水が流れ込みやすいので、より注意が必要です。

<雨が降る前に実施しておきたい対策>
・停電時のための緊急電源を準備しておく。
・一定水位に達したら点灯するパトライトの設置。

埋込式トラックスケールには水がたまりすぎないように内部に排水ポンプが設置されていますが、これは電気で動くものなので停電が起きると作動しません。そうなればトラックスケールが水没によって故障するリスクも高くなります。しかし発電機やバッテリー式充電器などの緊急電源から電力を供給できれば、最悪の事態を回避できる可能性があります。

またトラックスケール内部の水位が一定以上になった場合に、そのことを知らせるパトライトを点灯させることで、事態に迅速な対応が可能になります。実際、空港などではスケールの故障が甚大な損失を生むため、このパトライトを実装しているところが多くなっています。

パトライト用の電源を引くことができれば、既存のトラックスケールに設置することも可能です。ご希望のユーザー様はダイトクまでご用命いただければ対応させていただきます。

<雨が降った時に実施したい対策>
・内部に水が溜まっていないかチェック。
・排水ポンプが正常に動作しているかチェック。

実際に大雨が降ったら、まずは点検用のマンホールから内部に水が溜まっていないかをチェックします。次に排水ポンプが正常に動作しているかをチェック。仮に多少水が溜まっていても排水ポンプが正常に動いていれば問題ありませんが、何らかの原因で排水ポンプが動いていない場合は、できるだけ早い対応が必要になります。

またゲリラ豪雨などの瞬間的に雨量が増える場合は道路から水が流れ込んでくることもあります。その際はスケールの周りや入口に土嚢などを積んで水の浸入を防ぐ事も有効ですし、ポンプの故障対策や排水量を増やす目的で排水ポンプを2台設置することも可能です。

担当者にご連絡いただければ、早急に対応させていただきます。

まとめ

電子部品が水没してしまうと部品の交換や、検定所による修理検定が必要になるため、それだけ費用もかさんでしまいます。一方、水没する前であれば、修理コスト等も比較的抑えることが可能です。そのため梅雨時の大雨対策に関しては、実際に雨が降る前、そして雨による被害が深刻化する前に講じておく必要があります。

緊急電源やパトライト等の設置、大雨時の確認事項など、ご心配な点がありましたら、いつでもダイトクまでお問い合わせください。ユーザー様に合わせたご提案をさせていただきます。

不安なこと、心配なことは、なんでも私たちにご相談ください!